7月に入って、あまり雨が降っていません。その影響か、羅臼湖登山道にある二の沼が干上がりかけていました。雪解け水や雨水が主な供給源で河川や地下水供給がないため降雨量が少ないと干上がってしまうことがあります。あと数日もつかどうかというところでしょうか?三の沼は地下水供給があるため水位が一定です。周辺の湿地ではモウセンゴケの花が見ごろを迎えていました。食虫植物であるモウセンゴケは葉がしゃもじ型をしていて粘液があります。その粘液で小さな昆虫を捕らえて消化していきます。よく探してみるとエゾルリイトトンボが身動きできなくなっていました。ハイマツ帯では、マツの実が豊作で、ギンザンマシコの姿を見ることができました。日本では、北海道の高山帯で観察できる野鳥です。なかなか遭遇しないレアな鳥なので、ラッキーでした。くちばしが丈夫なためマツの実の殻を剥いで中の種子を食べていました。
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藤川
カテゴリー: 植物
オロンコ岩花盛り
ウトロの港にある大きな岩。オロンコ岩の上では、さまざまな野草の花が観察できます。知床半島では、エゾシカの増加に伴い、多くの野草が姿を消しました。オロンコ岩の上は、エゾシカが侵入できないため多くの植物が残されたレフュージュアとなっています。雪解けから2週間ごとに花が入れ替わるため見逃してしまうものもたくさんあります。気になる方は是非、登ってたくさんの花々を観察してみてください。
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知床のミズバショウ
ちょうどゴールデンウィークにあたる4月下旬から5月上旬にかけて雪解けが進んだ湿地帯では、ミズバショウが見ごろを迎えています。ミズバショウというと尾瀬を思い浮かべる方が多いかと思いますが、知床にも大規模な群落がいくつかあります。現在は新型コロナウイルスの影響で閉鎖している知床五湖もミズバショウがたくさん咲く場所です。(今回撮影したところは別の場所)そろそろ、知床にも桜前線がやってきます。本格的な春を迎えます。
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冬に逆戻り
流氷もなくなり、雪解けも進んですっかり春らしい景色になったと思っていたら、ここ数日は、日中の気温も氷点下。ときどき雪も降っていました。森はすっかり真っ白になって、河川沿いに顔を出したフキノトウは、雪に埋もれて寒そうにしていました。
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