ウトロに流氷がやってきた

 ウトロにも今シーズン初の流氷がやってきました。車で移動中、海岸線が白く埋まっていると気分が高揚しますね。まだはぐれ氷のため大きなものはなく、昨日までは波も高かったこともあり、揉まれてかなり小さなサイズの氷になっています。入り江を埋め尽くすほどの量はなく、海岸線から沖合50m~100mくらいを覆っている状況です。そんな中、黒いものを見つけました。ゴマフアザラシです。こちらも今シーズン初遭遇。小さな氷の上で横になって昼寝をしたいのでしょうが、周囲が気になってキョロキョロ。最終的には周りに何もいなかったんですが、驚いた様子で海の中に消えていきました。この冬の流氷シーズン、どんな生き物たちに出会えるか楽しみになりますね。



知床ネイチャーオフィス

流氷接岸2021

 今日、知床半島基部の日の出港からオンネベツ川付近にかけての海岸線で流氷が接岸していました。まだ砕け氷で大きな氷塊は見られません。流氷本体は離れているため、大きな氷が接岸してくるまでは時間がかかりそうです。浜に打ちあがった氷は、だいぶ波にもまれているのか茶色く濁った色になっていました。流氷が来たことで、本格的な冬を迎えることになります。



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藤川

ワシたちがやってきた

 10月中旬以降、ワシの渡りが見られるようになってきました。1時間に100羽以上通過する日もあったようです。河川周辺では、遡上して産卵を終え死んでしまったサケが川岸に打ちあがっています。そうした死骸をワシたちがよく食べます。今朝もたまたまオオワシの成長を見つけました。夢中で引きちぎって食べていました。これからの冬シーズン、ワシの観察が楽しみになりますね。



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藤川

角かじるエゾシカ

 珍しい映像を佐々木が撮影してきてくれました。落角したシカの角をかじっている雌ジカの映像です。草以外のものを口にしているシカを観察するのは極めて稀なことで、私も15年ほどガイドをしていますが、数回しかみたことがありません。ましてや、はっきりと記録映像に残せたことも運がよかった。エゾシカは、基本的に草食の動物ですが、カルシウムを補うためでしょうか?自然死した動物の骨格や落角したシカの角を食べることがあります。味はともかく、彼らにとって必要と感じたから齧っているのでしょう。


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映像:佐々木 文:藤川

フレペの滝遊歩道再整備

 10月28日、29日と11月5日、6日の4日間で「たまには山へ恩返しin知床」が行われました。何をしたかというと、雨水や人の利用による浸食した遊歩道の一部を再整備するというものです。普段利用している自然ガイドなどが集まって、大雪山 山守隊の岡崎さんに指導していただきながらスロープや階段を作っていきました。取り掛かれた場所はごく一部ですが、以前よりも歩きやすい遊歩道になりました。皆さんもフレペの滝遊歩道を歩きに来ませんか?



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藤川

シロザケの遡上2020

 今年は、カラフトマスと比較するとシロザケの遡上数は少なく、サケ定置網漁も不漁のようです。冷たい水を好む魚なので、近年の海水温の上昇が餌資源に影響し、サケの個体数を減少させていると言われています。川面を黒く埋め尽くすほど遡上していたサケ、再び壮観な景観を見せてくれることを期待したいですね。


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藤川

知床オータムバスデイズとヒグマ

 近年、知床では国立公園内の道路沿線におけるヒグマとの至近距離での遭遇や写真撮影、それに伴う交通渋滞などが問題となっていました。昨日も道路脇にいたヒグマの親子に車両が近づきすぎて威嚇を受けるようすが見られました。こうした危険な状況を回避するために、2020年10月2日~4日まで、試験的に「知床オータムバスデイズ」と題してシャトルバスが運行されています。実際にシャトルバスからは、間近にヒグマを観察することができました。野生動物との遭遇は適度な距離が大切です。シャトルバス運行期間外に知床を訪れ、ヒグマと遭遇した時は、車両から降りないこと。大きな声でヒグマを刺激しないこと。その場からゆっくりと立ち去ることを守ってください。



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藤川

知床 硫黄山新火口

 先日、知床連山にある硫黄山の新火口まで足を延ばしてきました。硫黄山はアイヌ語で「イワウヌプリ」と呼ばれ、知床連山の中で最も若い火山です。前回の噴火は1936年で、今回訪れた新火口から高純度の溶解硫黄が噴出し、カムイワッカ川を埋め尽くして海まで流出しと言われています。現在も活動していて、新火口付近では噴気から蒸気が噴き出ている様子が観察できました。登山道周辺は、高山植物も多くみられ花の時期に訪れるのもいいかもしれません。



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藤川