耳をすませば

先日の知床五湖の散策中
三湖のほとりで足元から小さなカサカサ音が…

トカゲ?カナヘビ?なんだろう?
しゃがんでよーく探してみると、いました

枯葉の陰に隠れるエゾヤチネズミ

小さな小さな体が枯葉の陰から見え隠れ

エゾヤチネズミです!

苦手な方もいるかと思いますが
ハムスターのようで大変愛らしいです

この子は特に体が小さかったので、仔ネズミでしょうか
我々に気付いているのかいないのか、ずいぶんと近寄ってきました
警戒心をどこに置いてきたのでしょう…

動き回ってはあたりの葉をかじっていく様子を
しばらくしゃがんで観察する穏やかな時間が流れる午後の散策でした

葉を齧るエゾヤチネズミ。この後葉っぱには可愛い歯型が残りました


ときおり足を止めて
周りの音に耳を澄ませれば
皆さんも小さな生き物に出会えるかもしれませんね

今年の知床五湖一周ツアーで五湖全周を巡れるのは10月3日までです

それまでにまた会えるといいなあ

知床ネイチャーオフィス
菊田

みんな暑いね

お久しぶりのブログ更新となってしまいました。
真夏日×連休の混雑はなかなかハードな日々でしたね。



さて、最近の森の動物たちはすっかり夏毛姿に。

ほっそりとしたキタキツネ

多少は涼しげですが、やっぱり全身毛皮を着ているので
心なしが顔に覇気がないような…。


あまりの暑さからか、今年は湖に入るエゾシカにも何度か出会いました。

このあと湖で泳いでいました。一緒に泳ぎたかった。

林内の木陰や湖などの水場を利用しつつ
森の動物たちは暑さを凌いでいるようです。

元気にモリモリ食べて、この夏を乗り切ってほしいですね。



知床ネイチャーオフィス

菊田

夏バテ知らず

散策に出れば、汗が肌を伝う日も増えてきた今日この頃

ご飯を食べるのが億劫になってきた人間もおりますが
森の動物たちは元気に過ごしているようです

こちらはある暑い夏日に出会ったエゾリス

体毛が夏毛らしくなり始めたエゾリス

もふもふだった尻尾の毛量が落ち着き
耳毛もひょろひょろになってきています
もうじき完全な夏毛に生え変わるでしょうか?

木の上に来て、何をしているのかと思えば…


よっこいせ、


キノコを食べておりました
ヒラタケか何かでしょうか?
後日見に行った時は、跡形もなくなっていました

私も彼らを見習って
しっかりご飯を食べて夏に備えなければ…

皆様も、暑さに負けず
健康的な食生活を送りましょうね



知床ネイチャーオフィス

菊田

お母さんは大変

皆さん前回のブログ記事はもうお読みいただいたでしょうか?

可愛いですね、仔鹿ちゃん…
まさにバンビそのもの
私は今年まだ出会えておらず、大変悔しい思いをしております

しかし先日、エゾシカではありませんが
私にも可愛い生き物との出会いがありました



木の陰からのぞく毛玉…

ではなく、仔キツネ!!!!!

仔キツネのお尻


寒暖差が激しすぎた5月
生まれたての赤ちゃんには厳しすぎる気候かと心配していましたが
無事に成長し、外遊びを始めたようです

ころりんころりん
ふたつのもふもふを観察していると
お母さまがやってこられました

蹴るわ噛むわでやんちゃなこどもたち

こどもたちのタックルを受け止めつつお乳を与え
食事のあとは、毛繕い…

といきたいところですが
お腹を満たしたこどもたちは遊びたくて仕方がない様子

一秒たりとも止まりません

毛繕いしようとする母に対し
パンチにキック、嚙みつき毛を毟りやりたい放題…

お母さまの雷が落ちないか、ハラハラしていましたが
慣れっこなのでしょう
特に気にする様子もなくお世話を続けていました

柴犬の赤ちゃんではありません

しかし、こうしてみると本当に赤ちゃん柴犬のよう

みなさん、間違えて連れ帰ってはいけませんよ

知床ネイチャーオフィス

菊田

タイトル何にしようかなー…②

今日のウトロは風が強く、知床五湖は臨時閉園となりました。
そんな風の強い日、皆さんはどのようにお過ごしでしょうか。

本日は知床五湖が臨時閉園になる前の午前中に知床五湖のツアーを対応しました。

現地知床五湖での哺乳類との遭遇はなかったのですが、
知床五湖へ向かう途中にエゾシカとの出会いが…

写真中央に…

可愛いですね。
わかりにくい方は、下の写真をご確認ください。

最初の写真の中央部をトリミングしました

今年生まれの子鹿とお母さん鹿。

6月はエゾシカの出産シーズン。
今後は子鹿と顔を合わせる機会も増えるでしょう。

知床ネイチャーオフィス
柴田

恋の行方は?

お天気の良い日は外へお散歩へ

原生林内を歩いていると、目の端で何かが動く気配

伸び始めたコウモリソウの中から…


草の間から覗く可愛いおしり

ピコっと現れたのは、ふさふさ立派な茶色い尻尾
無事に冬を乗り越えたエゾリスです

顔を上げると、奥にもう一匹
どうやらオスが、メスを追いかけまわしてしているようです

この時期は、エゾリスの2度目の繁殖期
間合いを図りつつ、時折猛ダッシュで仕掛けますが
なかなか近寄らせてもらえない様子

そんな追いかけっこを眺めているうちに、2匹を見失ってしまいました

さて、どうしたものか…
ふらふらと再び歩き始めた途端、目の前にふわっとした尻尾が!

いつの間に移動していたのか
すぐそばの樹上にエゾリスの姿が見えました

追いかけっこ会場は、この木に移っていたようです
上下左右に、木の幹を動き回るエゾリスたちでしたが
そのうち1匹になってしまいました
どうやら撒かれてしまったようです

「お前のせいだぞ…!」と言わんばかりに睨みつけてくるエゾリス

少々険しい顔でこちらを見てきましたが、私は何もしていません…
八つ当たりですね
でもそんな表情も可愛い
乾きかけでウネウネしている耳毛も可愛い

その後は「押してダメなら引いてみろ」なのか
2m弱の距離を保ちながら、静かにお食事をしていました

メスを見つめつつも食事をとるエゾリス

しばらくそんな2匹を見守っていましたが
少しずつ森の奥へと揃って消えて行ってしまいました

一緒に(?)食事をとって、2匹の距離は縮まったのでしょうか?
恋の行方は分からず終いでした…

知床ネイチャーオフィス

菊田

1時間の出待ちの末に…

冬の間は冬眠していた、愛らしい生物が活動しだす季節となりました。

倒木に乗るシマリス

森の中を散歩していると、カサカサと小さな足音。

地面に目を凝らすと
なんとも愛くるしいシマリスが忙しなく動き回っているではありませんか!

慌ててカメラを構えて追うも、パッと一瞬にして姿を消してしまいました…。

困惑しながら見失った地点をうろうろすると、なるほど
巣穴がありました。

巣穴から距離をとり、待つこと1時間。

穴から出て周りをうかがうシマリス

出待ち成功です!なんと可愛いおてて!!可愛い!!!
根気強く待った甲斐がありました。
1時間、穴の中で何をしていたんでしょうね?お昼寝でしょうか?

穴から出てきた後は、木の上に登って脇をカイカイ…
おっさんのような仕草をしてもかわいく見える不思議。

ワイルドに脇を掻くシマリス


今回シマリスを撮影したのは「原生林散策」でもご案内している場所。
この時期は、知床自然体験一日コースの一部としてご案内しております。

もしかしたら、あなたに向かってシマリスが走り寄ってくるかもしれませんね。

こちらに向かってくるピントの合わないシマリス

知床ネイチャーオフィス

菊田


「かわいい」しか言えなくなる

本日の散策では、冬になると会いたくて仕方ない可愛い生き物に出会うことができました!(本当はいつも会いたい)

つぶらな瞳も、ふわふわの毛並みも、可愛いが全身からあふれ出したモモンガ!

トドマツの食べかすを口の周りにくっつけているところもたまりません。

静かに大興奮しつつ、口から出る言葉は「かわいい」「かわいい」だけになってしまいます。

どうか元気に冬を過ごしてね、できたら姿も見せてね、と思いつつ見守っています。

知床ネイチャーオフィス

佐々木

びしょ濡れリス

折角先週雪が降ったのに、その後の高温でせっせと融けてしまっています。
昨日のウトロはアメダスによれば最高気温は15.5℃を記録し、積雪深も
30cm減だとか。ひぇ~。

雪が降った直後に気温が上がると、樹の上に積もった雪が融けて雪融け水が
ぽたぽた落ちてきます。
常緑針葉樹のトドマツの多い原生林内を歩くと、さながら雨でも降っている
ような状態になっていることもあります。
もちろん、地面を覆っている雪も融けて湿っているので、手をついたり
転んだりすると防水の衣類でない限り濡れます。

こういった雪融けの影響は人間だけでなく動物たちも受けているようです。
先日森の中で見かけたエゾリスはこんな状態。

耳先の房毛がびっちゃびちゃ。
いくら気温が高いとはいえ、この時は気温一桁(7℃くらい)だったので、
濡れてると身体が冷えそうです。

で、びちゃびちゃになりながら何をしていたのか、リスが去った後に
近づいて見てみると、

雪を掘り返して貯食しておいたドングリを食べていたようです。
硬い外殻だけでなく、中の薄皮(?)もきれいに剥いて食べていました。

こちらは掘った跡が残っていましたが、木の実の殻は見当たりませんでした。
リスは貯食場所をかなり正確に記憶していると言われていますが、これは
記憶違いだったのかもしれませんね。

知床ネイチャーオフィス
角屋

エゾユキウサギの・・・

 数日前から知床五湖内ではエゾユキウサギの足跡が確認されています。今日、私も自分の目でようやく見ることができました。そして、足跡を辿ってみていると、なんとそこには、「うんこ」が落っこちていました。ウサギの糞は、形が丸いのが特徴です。知床で暮らして15年になりますが、国立公園内の標高の低い場所でウサギ糞を見たのはこれが初めてのような気がします。いいものを見たなぁ・・・。

エゾユキウサギの糞

知床ネイチャーオフィス
藤川